ホーム > イベント&キャンペーン > イベント > ギャラリー開催 過去の写真展 > 小岩井 大輔 写真展「富士山頂上~OM-D E-M5と過ごした夏~」
(c) 小岩井 大輔
2013年6月、日本の象徴である富士山は、世界文化遺産に登録された。標高 3776mを誇る日本を象徴する山である。
広大に広がる裾野と円錐形の優美な姿は 360度どこから眺めても、ダイナミックで気品がある。独立峰である富士山は気流の変化が激しく、冬季は氷雪の世界。自然の猛威が人を寄せ付けない。しかし、人間が唯一近づくことが許される期間がある。7月~8月末の 2ヶ月間だ。毎年、約30万人の登山者が押し寄せる。登山者の目的は日本一の御来光。様々な想いや願いを担ぎ山頂を目指すのだ。そんな登山者を迎え入れるために、山頂には天空の街ができる。浅間大社や山小屋が並び、登山者に温かい食事や宿泊所を提供している。私は、山頂小屋のひとつ扇屋で働きながら、14年間富士山頂上で繰り広げられる天空の世界を撮影している。2012年夏、OM-D E-M5と出会い撮影スタイルが変わった。夜明け前から御来光を拝むために登頂した登山者で大賑わいとなる。もちろん、山小屋も大忙し、一般的な三脚を添えてじっと待つというスタイルでは小屋仕事と撮影の両立はできない。OM-D E-M5を常に首から掛け、空を見上げる。一瞬で変化する空の変幻を、直感的に切り取っていく。突風が吹きつけ、砂や小石が飛ぶ厳しい環境下でも、安心してシャッターを切ることができた。もちろん、小屋仲間の協力があっての、感謝の作品群である。
富士山を撮るということは富士山を感じるということ、形だけに囚われず、富士山そのものの生命力やエネルギーを伝えたい。雲や溶岩、全てが富士山なのだ。
今回の写真展では、富士山頂上で起きる天空の世界を夜明け前から深夜までまとめた作品である。
出展作品数:約39点
小岩井 大輔(こいわい だいすけ)
1973年埼玉県に生まれる