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ギャラリー開催の写真展詳細情報

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野口 玲 写真展
「CLIMAX -極まる森-」

2008年の夏、苔に覆われた森を歩くために、南東アラスカからオリンピック半島にかけて4カ月間、旅をした。野性が色濃い一帯の森は、シトカ・スプルースやウェスタン・ヘムロックなどの針葉樹で安定し、CLIMAX(極相)もしくはSUB-CLIMAXに達している。
森を歩くようになったきっかけは、子どもの死だった。死の意味を、来る日も来る日も問い続けた。だが、都会にいると死は無意識のうちに隠れ、なんの意味も持たず、何事もなかったかのように消え失せてしまうような気がした。
森なら、と思った。人は古くから森を異界と捉え、死者が漂う場として畏れてきた。万葉の歌人は亡き妻を偲ぶために森を詠み、アラスカやカナダの先住民は、森に祖先の魂が眠ると今なお語る。
数百年、数千年という時を積み重ねてきたCLIMAXの森は薄暗く、静まり返っている。むせ返るほどに緑は濃く、苔をまとった木々は微動だにしない。その様は立ったまま腐乱しているように見えて、死の穢れを意識する。一方、生も旺盛に活動していて、倒木の上では新たな世代の芽がひしめき合っている。屍を糧に育ち、やがてその生も、別の生の糧となる。死と生は別け隔てなく並び、混じり合い、果て無き命の循環を繰り返す。そして森は極まっていく。
死の意味は、分からないままだ。ただ、深い森に包まれていると、亡骸を抱いたあの日に感じた、透き通るような痛みと悲しみが淡くよみがえり、亡き者への思慕の念が極まる。儚き命の行く先を森に託すこと。そこに一つの救いがある。

出展数:カラー約20点

(c)野口 玲

期間
東京:2009年11月12日(木)~ 11月18日(水)
大阪:2009年12月10日(木)~ 12月16日(水)
時間
午前10:00~午後6:00(最終日 午後3:00まで)
会場
オリンパスプラザ 東京 アクセス
オリンパスプラザ 大阪 アクセス
休館
日曜・祝日(大阪は土曜も休館)

野口 玲(のぐち れい)略歴

1976年 長崎生まれ
1999年 慶應義塾大学総合政策学部卒業

2006年 大森克己WS修了展「はじまりの一枚」(ギルドギャラリー/グループ展)
http://noguchirei.blogspot.com/