ホーム > イベント&キャンペーン > イベント > ギャラリー開催 過去の写真展 > 金永安 写真展 「Memento of Stones 石の記憶 -韓国コインドル世界文化遺産-」
人類の歴史と共に石は様々な役割を担った。見える世界と見えない世界をつなぐ媒介となり、時には守護神となり神聖化され、様々な象徴となった。人類は永遠不滅の石に、生活に密着した身近な神聖を求めた。
「コインドル」これはコイン(支)とドル(石)からなる韓国語である。ケルト語ではDolmen、英語ではTableStone、最近はMegalithとも呼ばれている。巨大なコインドルは支配者の墓、あるいは戦死した合葬場所などと様々な説はあるが、未だ、それらはミステリーである。2000年12月3日、韓国のファスン、コチャン、カンファ地域のコインドル群をユネスコ世界遺産委員会は世界文化遺産として登録した。これらコインドルの脈打つ太古の強い鼓動を、写真というジャンルを通して体験し、未知の世界を想像したい。
私は、先史時代の巨石建造物であるコインドルをカメラにおさめ、現代の私たちの生活空間との交わりを試みたい。絶え間なく移りゆくデジタルの流れの中で、太古の神聖なコインドル、その巨大で微動だにしない永遠のオブジェに自分自身の内面をぶつけたい。決して持ち上げることのできない巨石を、花や木や山に向かって霧のように軽く抱き上げてみよう。眩しい太陽の光に照らし出せば、石に封じ込められた記憶が甦るかも知れない。
出展数 モノクロ約20点
(c)金永安
1958年 韓国生まれ
大阪芸術大学 写真学科 井上博道ゼミ 卒業
ニューヨーク大学大学院 卒業 Studio Art 専攻
現在 韓国ソウル三育大学校 文化芸術大学 Division of Art Design 教授
【個展】